【大学編入】Not情報系から情報系に編入が決まって不安な人がやっておくといいこと
Not情報系から情報系に編入が決まった方、おめでとうございます。
高専では情報系の科目が全然なかったけど本当にやっていけるんだろうか…と不安に思っている人はちょこちょこいると思います。
自分もそうだったので編入する前にこんなことをやっておくと(授業レベルでは)全然不安に思うことはないよってのを挙げてみたいと思います。 この分野が足りてないってのがあればコメントをもらえると助かります。
ブログを持つ
初めの記事は編入体験記とかでいいのでとりあえず技術系記事を書く媒体を持っておく。
以下の内容をやってみて「ここ面白いな」とか「ここもうちょっと深掘りしてみたいな」と思った内容を記事にまとめてみるのが良いと思います。
コンピュータシステムの理論と実装をやってみる
コンピュータシステムの理論と実装 ―モダンなコンピュータの作り方
- 作者: Noam Nisan,Shimon Schocken,斎藤康毅
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2015/03/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
NAND素子からテトリスのようなアプリケーションが動く環境を作るをコンセプトに書かれている本です。
全てシミュレータ上で行えるのとTDDで作っていけるので独学しやすいと思います。
以下が気になる人におすすめです。
この解答を一通りまとめてみる
webに関する情報科学の基礎知識がまとまっています。
何かのアプリケーションは作ったことあるけど何がどうなって動いてるのかよくわかってないって人におすすめです。
関数型言語に触れてみる
だいたいの大学で関数型言語を扱う授業はあるように思います。(プログラム言語論とか)
あらかじめ触れて概念や構文を理解しておくと授業を楽に理解できるようになると思います。
ちなみに筑波大学の情報科学類はOCamlです。
(おまけ) 好きな言語をもっておく
編入してから確実に一度は好きな言語を聞かれるので好きな言語がない人は色々触って見つけておくといいかも。
その言語のパーフェクトシリーズやオライリーなどを1冊やっていると好きな言語が同じ人に会ったときに盛り上がれて良いと思います。
refineは一体どこで真価を発揮するのか
結論
ナンセンスな標準メソッドの実装にパッチを当てたくなったときにrefineは真価を発揮する。
以下、結論に至るまでに道のりです。
refineとは
Rubyにはrefineというどんなクラスのメソッドでもローカルで再定義できる機能がある。
[1] pry(main)> module StringExtensions [1] pry(main)* refine String do [1] pry(main)* def reverse [1] pry(main)* "esrever" [1] pry(main)* end [1] pry(main)* end [1] pry(main)* end => #<refinement:String@StringExtensions> [2] pry(main)> [3] pry(main)> module StringStuff [3] pry(main)* using StringExtensions [3] pry(main)* "my_string".reverse [3] pry(main)* end => "esrever" [4] pry(main)> "my_string".reverse => "gnirts_ym"
refineを含んでいるStringExtensions
をusingで呼び出した場所からStringStuff
の終わりまで再定義が有効になる。
refineの構文についての細かい説明は省略するので上記のコードからふわっと理解してほしい。
Railsに潜る
refineを知った最初は「めっちゃ便利じゃん!」と思ったけど、よく考えてみると大抵のことはサブクラス作って親クラスのメソッドオーバーライドを行えば解決しそうだし、refineを使わないと解決できない問題が思いつかなかった。
なのでrefineの真価を発揮する場面をRailsのソースコードから調べてみた。
すると1ヶ所だけヒットした。
% find . -type f -name "*.rb" | xargs grep 'refine' -n ./activesupport/lib/active_support/core_ext/enumerable.rb:142: refine Array do
# https://github.com/rails/rails/blob/32431b37704c0aaec06ae1a23e0d6091d6542fd2/activesupport/lib/active_support/core_ext/enumerable.rb 一部抜粋 # Array#sum was added in Ruby 2.4 but it only works with Numeric elements. # # We tried shimming it to attempt the fast native method, rescue TypeError, # and fall back to the compatible implementation, but that's much slower than # just calling the compat method in the first place. if Array.instance_methods(false).include?(:sum) && !(%w[a].sum rescue false) # Using Refinements here in order not to expose our internal method using Module.new { refine Array do alias :orig_sum :sum end } class Array def sum(init = nil, &block) #:nodoc: if init.is_a?(Numeric) || first.is_a?(Numeric) init ||= 0 orig_sum(init, &block) else super end end end end
Ruby 2.4でArray#sum
が追加されたけど要素にNumeric以外を入れるとTypeErrorになっちゃうからその辺イイ感じにしちゃうよー
って感じのコメントが書いてあるような気がする。
読んでいく。
if Array.instance_methods(false).include?(:sum) && !(%w[a].sum rescue false)
Array#sum
が存在するかつ[‘a’].sum
が例外を吐くときTrue
using Module.new { refine Array do alias :orig_sum :sum end }
if文中はArray#sum
がArray#orig_sum
という別名を定義
class Array def sum(init = nil, &block) #:nodoc: if init.is_a?(Numeric) || first.is_a?(Numeric) init ||= 0 orig_sum(init, &block) else super end end end
要素がNumericのときはArray#orig_sum
(再定義前のArray#sum)を使い、それ以外のときはEnumerable#sum
でイイ感じにする
(今回の目的はArray#sumの解読ではないのでこれ以上の追跡は省略する)
再定義前のArray#sum
を使ってnativeに任せられるところは任せている。
さらにif文を抜けるとArray#orig_sum
は使えなくなるため無駄に汚染することもない。
でもrefineなんか使わなくても以下のように直接Arrayクラスでprivateなorig_sumを宣言してしまえばいいじゃないかと思う人がいるかもしれない。
class Array alias :orig_sum :sum private :orig_sum def sum(init = nil, &block) # ... end end
refineを使ったときと使わないときの差を考えてみる。
refineを使用したとき
irb(main):001:0> module ArrayExtension irb(main):002:1> refine Array do irb(main):003:2* alias :sumsum :sum irb(main):004:2> end irb(main):005:1> end => #<refinement:Array@ArrayExtension> irb(main):006:0> module Hoge irb(main):007:1> using ArrayExtension irb(main):008:1> [1,2,3].sumsum irb(main):010:1> end => 6 irb(main):011:0> [1,2,3].sumsum NoMethodError: undefined method 'sumsum' for [1, 2, 3]:Array irb(main):012:0> [1,2,3].send(:sumsum) NoMethodError: undefined method 'sumsum' for [1, 2, 3]:Array
usingで呼び出したmodule中のみでArray#sumsum
が使えるがmodule外ではsendメソッドを使っても呼び出せない。
refineを使用してないとき
irb(main):001:0> class Array irb(main):002:1> alias :sumsum :sum irb(main):003:1> private :sumsum irb(main):004:1> end => Array irb(main):005:0> [1,2,3].sumsum NoMethodError: private method 'sumsum' called for [1, 2, 3]:Array irb(main):006:0> [1,2,3].send(:sumsum) => 6
Array#sumsum
はprivateメソッドなので[1,2,3].sumsum
はNoMethodErrorを吐くが、sendメソッドを使った場合Array#sumsum
が呼び出せてしまう。
今回の目的は標準メソッドにパッチを当てることなのでパッチを当てる前のメソッドが呼び出せてしまうのは意に反している。
だから標準メソッドにパッチを当てたいときはrefineを使った方が良いよねっていうお話でした。
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【大学編入】単位認定・院試の推薦基準について(筑波大学 情報科学類)
単位認定申請書の提出が終わり一息ついたので忘れないうちに書いておこうと思います。
ここに書いてあるのは筑波大学 情報科学類の話なので、他大学/他学類だと異なるということが大いにあり得ることに注意してください。
単位認定について
情報科学類は高専1~5年の単位を最大80単位まで大学での単位として単位認定してくれます。
80単位というのは内部生とだいたい同じくらいで、
3年次は1日平均4コマ(1コマ75分)程度、4年次は卒業研究などの4年次でしか履修できない科目計9単位ほどを履修すれば卒業できます(できる見通しです)。
単位認定の流れは以下のようになっています。
編入生オリエンテーションで去年編入した3編生にアドバイスをもらいながら単位認定申請書を作成する(PCを持っていくことを推奨)
↓
単位認定申請書が完成したら担任にアポを取り、個別面談で申請書の内容が妥当なのかチェックする
↓
問題なければそのまま提出
↓
単位認定の結果が通達される(夏頃)
自分は情報科学類に編入した高専の先輩がほぼいない&高専時の学科が電気情報工学科のダブルコンボできちんと単位認定されるのか不安だったのですが、
卒業研究と実験の単位を乱用することでなんとか80単位近くを申請することができました。
同じ学科から情報科学類に編入した先輩がいる人は 《魔法の言葉》「先輩これで申請通ってました」が使えるので単位認定が瞬間で終わるみたいです。羨ましい。
ここで気をつけないといけないのは高専でどんな成績をとっていても認定された単位の成績は「A」, 「B」, 「C」ではなく 「認」 になることです。
なので高専在学中の成績が全て「可」でも問題ないです。
これは去年?からの変更された制度らしく先生達も完全に把握しているわけではありませんでした。
編入試験でも成績はほぼ見ずにペーパーテストの出来が直接合否に繋がるっぽかったので高専の成績評価制度をよっぽど信用してないんだなーと思いました。
===== 追記 2018/02/13 =====
やっと単位認定の結果が返ってきました。申請した79.5単位全て認定されました。
院試の推薦基準について
筑波大学情報科学類からの院試の推薦条件は「成績AもしくはA+が6割を占めていること」です。
以前までは認定された単位の成績が「A」,「B」,「C」に変換されていたので高専時の成績がほぼ「優」である編入生は内部生よりも圧倒的に有利でした。
ですが、前項の単位認定後の成績が「認」になった影響で単位認定により得られた単位は推薦基準の分母から外れました。 よって3年次の成績のみで判定されるためAを取りまくらないといけないようです。
【PRML】演習問題 2.38 解答
二次形式を平方完成することで, (2.141)と(2.142)の結果を導出せよ.
この問題で使う数式
を式変形し指数部を平方完成させて(2.141), (2.142) を導出する。
(2.139), (2.137), (2.138)より
指数部を となるように平方完成させる。
また、 と は比例関係であるためと無関係な指数部は定数として無視できる。
指数部を取り出し展開させていくと
(2.143)より
とおくと
となり(2.140)と等しくなるので(2.141), (2.142)を導出できた。
RDFをSPARQLを使ってRailsでDBっぽく扱ってみた
RDFをSPARQLで操作するハッカソンがあり、Activerecordを使ってのDB操作と同じようにRDFを扱いたかったのでactiverecordのメソッドっぽくラップしてみた。
まず以下をGemfileに追記する。
# Gemfile ... gem 'active_attr' gem 'sparql'
active_attr はテーブルを持たないモデルを少ない記述で作成できるようになるgem。
README読めば大体わかる。
次にモデルを記述していく。
具体例として尾道市の飲食店のモデルを示す。
class Restaurant require "sparql/client" include ActiveAttr::TypecastedAttributes include ActiveAttr::BlockInitialization attribute :name, type: String attribute :address, type: String attribute :lat, type: Float attribute :lng, type: Float attribute :image, type: String def self.all restaurants = [] results = self.all_query results.each do |result| restaurant = Restaurant.new do |r| r.name = result[:name] r.address = result[:address_name] r.lat = result[:lat].to_s.gsub('+', '') r.lng = result[:lng].to_s.gsub('+', '') r.image = result[:img] end restaurants << restaurant end restaurants end private def self.all_query client = SPARQL::Client.new("https://sparql.odp.jig.jp/api/v1/sparql") results = client.query(' select ?id ?address_name ?img ?name ?lat ?lng { ?s <http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#type> <http://purl.org/jrrk#CivicPOI>; <http://purl.org/jrrk#address> ?address. filter(regex(?address, "広島県尾道市")) ?s <http://odp.jig.jp/odp/1.0#genre> <http://odp.jig.jp/res/category/%E9%A3%9F%E3%81%B9%E3%82%8B>. ?s <http://purl.org/dc/terms/identifier> ?id. ?s ?p ?id. ?s <http://imi.ipa.go.jp/ns/core/rdf#住所> ?addresses. ?addresses <http://imi.ipa.go.jp/ns/core/rdf#表記> ?address_name. ?s <http://schema.org/image> ?img. ?s <http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema#label> ?name. ?s <http://imi.ipa.go.jp/ns/core/rdf#地理座標> ?locate. ?locate <http://imi.ipa.go.jp/ns/core/rdf#緯度> ?lat. ?locate <http://imi.ipa.go.jp/ns/core/rdf#経度> ?lng. filter(lang(?name) = "ja") } ') results end end
実装の流れとしては
- 尾道市の飲食店データを得るためのクエリをSPARQLで書く。(ここがメイン)
- クエリから結果を返す
self.all_query
を書く。 self.all_query
の返り値をマッピングしてモデルのレコードインスタンスを生成するself.all
を書く。
これでRestaurant.all
を実行すれば尾道市の飲食店が全件取得できるようになる。
SPARQL難しい。
MNISTのバイナリをjpg化した
MNISTは大量の数字の画像データが入っていて便利だけど、バイナリデータなので画像化するのはちょっと面倒。
コピペで画像化できる便利なスクリプトが見当たらなかったので作ってみた。
書き捨てコードなのでクオリティは勘弁してください。
gist6eed8279e711d5eba6a9aa2415112a5b
必要なモジュールは適宜インストールしてください。